取引先と交渉をすすめる先輩社員

ビジネスに必要なスキルは多々ありますが心理学もそのひとつで、活用するのとしないのでは、駆け引きや成果に差が出ます。

心理学と聞くと特別な人が使うものと感じるかもしれませんが、そうではありません

ベテラン社会人の中には、実際に心理学を活用していると意識せずに使っているものもたくさんあります。

ここでは社会人1年目でもすぐに使える心理学の手法をご紹介します。
早く成果を出せるようになりたい
仕事で武器になるコミュニケーション術がほしい
とお考えの方はぜひ参考にしてみてください。

ベテラン社会人の方は、ご自身が心理学だと意識せずに使っていたものがいくつあったか数えてみてくださいね。

心理学を使う効果

社会人1年生の仲間
ビジネスにおいて、心理学を使うことで様々な効果が期待できます。特に仕事にまだ慣れていない新人さんが使うと、“使える新人”と良いイメージを与えることができます。

相手の気持ちを想像しやすくなる

ビジネスでは相手の気持ちをどれだけ察することができるかがカギです。求めていることを的確にキャッチして、交渉することで、こちらのペースで話を進めることができます

人の言動やリアクションには必ず気持ちが反映されています。

心理学を知っていると、相手の気持ちを落ち着かせたり、高揚感を与えたりすることができるようになります。

信頼関係を作りやすい

1年目の社員が話をして、すぐに信用してもらうのは難しいですよね。ビジネスでは信頼関係がなければ、上手くは行きません。

心理学を使うことで、相手に安心感を与えたり、誠実さをアピールすることが可能です。短時間で信頼関係を築くことができる方法として心理学を使うと良いでしょう

相手の感情を動かすことができる

クライアントさんに購入や契約という行動をしてもらうには、感情を動かさなければなりません。

心理学を使うことで、人の感情を動かすことができます。

「この商品が欲しい」「この人から買いたい」「この人なら信用できる」など、ひとつの感情を動かすことができれば、必ず成果が伴います。

誰でもすぐに実践できる心理学

心理学を使って接客をする新人社員
ビジネスシーンで役立つ心理学はたくさんありますが、すぐに使えて効果の高いものを6つご紹介します。

社会人としての経験や、心理学を学んだ経験がなくても簡単に実践できます。

類似の法則

人と人の距離が近くなるための条件として、類似性があります。

どんな些細なことでも共通点がある人とは、心理的な距離が縮まりやすくなるというものです。

例えば、知らない人ばかりが集まる場所に行った時、出身地、業種、趣味、生活環境など、何か同じものがあると知った時、なんだか安心することはありませんか?

これをビジネスでも使うことができます。

初めての人と話をする時は、まず相手の話を聞きながら、自分との共通点を探し話を膨らますようにするようにすると、信頼関係の構築に役立ちます

ミラー効果

親近感アップの効果がある手法です。

鏡になった気持ちになって、相手のしぐさや言葉の真似をします。

相手が笑顔になったら一緒に笑う。

相手が顎に手を当てたら、顎に手を当てる。

相手の言葉を繰り返す。

というのが、ミラー効果です。

ただし、すべて真似をすると違和感を持たれる可能性がありますので、3回に1回くらいのペースで真似をするようにしましょう。

松竹梅の法則

人間は3段階の選択肢を提示された時、真ん中を選びやすいという特徴があります。

これを応用して、一番のお勧めを中心にして、それよりも高いもの、低いものを用意します。

契約期間でイチオシが3年契約だとしたら、1年契約、3年契約、5年契約という3つを準備します。

価格の場合は、勧めたい金額を真ん中にして、それよりも高額のもの、低額のものを提案します。

一番上は贅沢なイメージを持ったり、失敗した時のリスクを考えてしまいます。一番下は物足りなさを感じやすいため、無難に真ん中を選ぶという心理を活用した方法です。

ハロー効果

相手に良い印象を与える効果がある方法です。

あるひとつの特徴がその人の印象を左右します。

例えば、誰かが子供やお年寄りに親切にしている場面に遭遇した時、知らない人なのにその人のことを良い人だ、やさしい人だと思ってしまうことがありますよね。

仕事では実績を伝えるのがわかりやすい印象付けなのですが、1年目の場合は実績はありませんので外見を良くすることを意識すると良いでしょう

清潔感のある服装、ネクタイの色やセンス、髪形、匂いなど、外見が良いとそれだけでも印象アップになります。

両面提示の法則

信頼性を高める効果のある方法です。

良いことばかり言われると「何か裏があるのかも」と疑心暗鬼になります。

買ってほしい、選んでほしいと思う気持ちが大きいと、相手にとってのメリットを強調して伝えると思いますが、これでは猜疑心を与えてしまう結果になりかねません。

メリット7、デメリット3くらいの割合で話をする、さらにメリット→デメリット→メリットの順番で話をすると、メリットの内容が強く残りますので、より効果的です

ネームレター効果

親近感を持ってもらう効果がある方法です。

自分の名前やイニシャルを見つけるとなんとなく目が行き、気になってしまいます。このような心理を活用した手法で、相手の名前を呼ぶ回数を増やすことで、距離が縮まりやすくなります。

「○○さん、お元気でしたか?」「○○さんに気に入ってもらえる商品かなと感じています」など、会話の中に名前を入れるだけで効果があります

初対面でも心を開いてもらいやすい会話の方法

相手の動作から見る心理

感情を読み取れるしぐさ
心理学を活用してこちらがアプローチをしても、相手が信頼してくれているのかわからず不安になることもあると思います。しぐさから心理状態を推測することができますので、覚えておくと便利です。

不安を表すしぐさ

口、顎、頬、髪など、顔や頭に触れるしぐさは不安を表します。男性でしたらネクタイを触るのも不安の行動です。

不安がある時は、身近なものに触れて安心感を得ようとします。ですから自分自身や服、周りにあるものを触るしぐさは不安がある証拠となります

警戒心を表すしぐさ

腕組み、手をグーにして握る、背もたれに寄りかかるというしぐさは警戒心を表しています。

特に腕組をする癖がある人は、心を開きにくいため、時間をかけてゆっくりと信頼関係を作るようにすると良いでしょう。

信頼を表すしぐさ

手のひらを見せる、大きく口を開けて笑うしぐさは信頼と安心感を表します。

手の内を見せるという言葉があるように、手のひらを見せるということは、隠し事がない、リラックスしている証拠です。

口を開けるのも、口の奥には内臓があり、内側まで見せても平気という心理が隠されています。

仕事にイマイチ自信を持てない時の対処法

感情を動かし行動を促す

人間は感情が動いた時に行動をします。

ビジネスでも相手の感情を動かすことができれば、難しいと感じる商談や営業もスムーズに進みます。

1年目ではまず相手の信頼を得るところからのスタートになりますので、心理学の手法を活用して、好印象と安心感、誠実さのアピールをどんどんしていきましょう。

この記事でご紹介した心理学は、どれもすぐに実践できるものです。明日からぜひ試してみてください。

おすすめの記事