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同僚からの嫌がらせはパワハラ?遭った時の適切な対処法

会社のパソコン

パワハラは上司や先輩社員、取引先など立場が優位な人からの嫌がらせや圧力をイメージすると思います。

しかし、同僚からの嫌がらせやいじめもパワハラです。
職場は1日の大半を過ごす場所で同僚は特に接する時間が長いため、パワハラが起こりやすくなります。

ここではどういう言動が同僚であってもパワハラとされるのか、具体例をご紹介しながら解説します。

社内メールを使った同僚からの嫌がらせ

弁護士
女性社員が3人、男性社員が6人の部署には、全員が見ることができる連絡用のメールがあった。

ある日、いつものように連絡用メールに目を通すと、女子社員Aのプライベート画像が送られてきていた。送信者は他の女子社員で、間違って送信をしてしまったとのこと。

画像は女性社員3人で旅行に行った時のもので、Aの寝顔が映っておりパジャマの胸元が少し空いている写真だった。

すぐに削除されたため、女子社員Aも周りも笑い話で終わらせた。

しかし、次の日から女子社員2名が交互に女子社員Aの写真やプライベートのエピソードを面白おかしく、毎日連絡用メールに送信するようになった。

何度か女子社員Aはやめるように伝えたが聞いてもらえず、内容はさらにエスカレートしていった。

恋人のことや親の職業や家族構成まで暴露されることがあり、女子社員Aは仕事に来るのが辛くなってきた。

上司からは1度女子社員2名に注意をしたが、今度は上司に見られないような手段を取って嫌がらせを続けた

メールによるプライベート暴露が3ヶ月続き、仕事に行こうとすると、吐き気やめまいが起こり、涙が出るようになり仕事を休みがちになった。

心療内科を受診し、しばらくの休業が必要との診断を受け、1ヶ月休んだが復職できず退職することになった。

社内調査の結果、女子社員Aが他の女子社員が好意を寄せていた男性社員と交際しているとわかり、嫉妬から嫌がらせをしたことがわかった。

同僚の嫌がらせ行為がパワハラになるポイント

社内メールいじめに悩む女性社員
この例でポイントとなるのは、個人の侵害と継続性です。パワハラでは個人の尊厳についてはとても重要な要素となります

直接仕事に関係ない個人的な内容

プライバシーについては、業務上どうしても必要な場合は開示することもありますが、今回の例では旅行や恋人、親の話などは直接仕事に関係のないものです。

ましてや同僚がプライベートなことを本人の許可なしに話すことは、女子社員Aにとっては大きな苦痛となります

誰もが見られる状況

社内メールという、誰でも見られるものを使ってプライベートを暴露しているとことは悪質と捉えられます

すぐに削除できるシステムになっていればまだ良いのですが、個人で削除できないようになっている場合は、いつまでも内容が残ってしまい、精神的苦痛が強くなります。

内容が事実であれ嘘であれ、メールから憶測を呼び、新たな噂が広がる可能性もあります。

毎日おこなわれている

女子社員Aがやめるようにお願いをしているにも関わらず、毎日メールが回ってきています。パワハラは継続的におこなわれているかが大きなポイントです。

ましてや上司にもやめるように注意を受けたあとは、上司に知られない方法で嫌がらせを続けています。

このような数か月に渡る行為は、パワハラと認定される可能性が高くなります。

同僚からの嫌がらせに対する適切な対処方法

落ち込む仲間を元気づける女性社員たち
同僚からのパワハラは、されている本人が原因がわからないことも多く、対処がしにくいと感じている人が多くいます。パワハラの対処は本人だけではなく、企業や部署全体で対処することが必要です

女子社員Aができる対処

女子社員Aは、嫌がらせをしている女子社員2名にやめるように伝えています。これはとても大切なことです。

この時、感情的にならず冷静に伝えることで相手にも伝わりやすくなります。今回のように嫉妬から来る場合は、感情で対応すると余計にこじれてしまうので注意してください。

それでも収まらなければ、上司や会社の相談窓口に相談をする、社内に相談しにくければ外部組織(労基署、自治体の窓口)などを活用するのも良いですね。

厚生労働省:全国労働基準監督署の所在案内

他の同僚ができる対処

今回は女子社員同士でおこったパワハラですが、男性社員ができる対処もあります。

回ってきたメールを速やかに削除し、反応しないようにしましょう。

パワハラをやっている人たちは、女子社員Aの反応と周囲の反応の両方を見て優越感を持っている可能性が高いのです

一緒になって笑っていると、歪んだ集団意識が芽生え、どんどん悪い方向に進んでしまいます。「仕事に直接関係ないことには反応しない」が職場では大切です

上司ができる対処

パワハラは芽が小さいうちに摘み取るのが鉄則です。上司はエスカレートする前に気づき、適切な指導をします。

今回は1度注意をしていますが、その後は上司にわからないように中傷メールが続いていました。

部下を疑うようなことはしたくないと思いますが、注意した後に少し時間を空けて再度様子を伺うようにします。

この時、中立な立場を崩さない、仕事に集中してもらうための指導であることを強調するのがポイントです

同僚間でのパワハラを起こさせないために

笑顔の社員たち
気持ち良く仕事に集中するためには、職場環境の整備はとても大切です。同僚間でのパワハラを起こさせないようにするために、組織でも個人でも取り組みをしましょう。

パワハラについての知識を持つ

先にも述べましたが、パワハラというと上司から部下に対しての行為と思われがちです。しかし、条件が揃えば同僚間でも成り立ちます。

組織としてパワハラについて働く人全員が、同じ知識を持つようにすることが大切です。

研修で取り入れるおも良いですし、就業規則や社内報などで定期的に知識や情報を提供するのも良いでしょう。

社内メールのルールを徹底する

社内メールはパワハラに使われるケースが意外と多くあります。

社内メールの目的や使い方など、ルールを入社時や異動時に確認します。管理も部署ごとに任せすぎずに、必要であれば経営陣も見られるようにしておく必要があります。

これくらい社会人なら知っていて当たり前と思わずに、改めて確認する機会を作ることで緊張感も生まれます

プライベートを話し過ぎない

会社は仕事をする場所です。
社員同士のコミュニケーションが活発で話しやすい環境なのは良いことですが、プライベートとの線引きをすることも大切です。

特に女性はつながりを大切にするため、同僚とも仲良くしなければならないと思いがちで、プライベートの時間も共有することが増えます。

何気ない話が、自慢の印象を与えてしまい、嫉妬やマウンティングの対象となってしまいますので、注意が必要なのです。

ハラスメント研修で加害者にも被害者にもならない職場づくりを目指す誰もが安心して働けるように働き方改革が叫ばれている昨今ですが、ハラスメントに関する課題も表面化してきています。ハラスメントは個人の問題ではなく、社会問題として取り上げられる問題なのです。ここでは、正しくハラスメントを理解するために必要なハラスメントの実態と対策方法をご紹介しています。...

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